売却・買取ガイドご相談

PROPERTY GUIDE / 古い家・修繕と売却

雨漏りがある家は、直してから売る?修繕前に確認したい費用と伝え方

雨漏りがあっても、修理を発注する前から売却相談は始められます。安全のための対応と、売却に向けた修繕の判断は分けて考えましょう。症状・修理履歴・費用・引き渡し条件を確認してから、どこまで直すかを検討します。

雨漏りの症状がある室内を表した説明用イメージ画像。実際の取引物件ではありません
雨漏りの症状がある室内を表した説明用イメージ画像。実際の取引物件ではありません説明用イメージ画像

修理を頼まないと、売却の相談はできませんか

お客様

古い家を売ろうと思っていますが、強い雨の日に天井から水が落ちます。先に修理しておかないと、相談しづらいでしょうか。

営業担当

修理を頼む前でもご相談いただけます。まず、どの場所で、どんなときに水が落ちるのか、過去に工事をしたかを伺います。こちらで物件とご希望を確認し、現況での引き渡しも含めて検討する条件を整理します。修理の要否や買取の可否は、調査してからの判断になります。

この記事の会話は、相談準備を説明するために作成した例です。実際のお客様や取引の記録ではありません。主に個人所有の戸建て住宅の売却を想定しています。

「工事を先に発注しなくても相談できる」ということは、雨漏りを放置してよいという意味ではありません。天井の落下などの危険がある、電気設備の周囲がぬれているなどの場合は、近づかず専門業者などに安全な対応を相談してください。確認や撮影のために屋根へ上がったり、傷んだ天井裏に入ったりする必要はありません。

「雨漏りあり」「修理した」「シミだけ」は分けて伝える

売却相談では、見えている症状と原因の判断を分けます。天井にシミがあるだけでは、雨水の浸入なのか、別の水漏れなのかを写真だけで判断できないこともあります。「屋根が原因のはず」と推測せず、見たこと・聞いたこと・資料で確認したことを区別しましょう。

以前に修理した家は、工事日、施工箇所、業者の説明、工事後に再発を確認したかを整理します。雨の日に現地を見ていないなら「最近は漏れていない」と言い切らず、その確認状況を添えてください。国土交通省も、点検・修繕・リフォーム等の記録を、維持管理や売買に役立つ住宅履歴情報として案内しています。

  • 現在も水が落ちる:場所、最後に確認した時期、雨のときだけか、広がっているかを記録する。
  • 過去に修理した:見積書・請求書・施工写真などを残し、工事の範囲とその後の状況を分ける。
  • シミや家族の話だけがある:何を確認できていないのかを明記し、雨漏りがないことにしない。

修繕費が、そのまま売値に上乗せされるとは限りません

売る前に修理するかどうかは、原因や工事の範囲だけでなく、買主が建物をどう使うか、誰が費用を負担するかでも変わります。費用をかければ同じ金額だけ高く売れる、という関係ではありません。

見積書があるときは、表面の内装を直す費用と、水が入る原因への対応がどこまで含まれるかを業者に確認します。壁紙を張り替えて跡が見えなくなっても、それだけで原因が解消したとは判断できません。工事前の写真や見積もりは、変更後も残しておきましょう。

売却条件を比べるときは、価格だけでなく、修繕の範囲・費用負担・完了時期をそろえます。次の項目は、一律の正解を選ぶためではなく、発注前に相談するための確認事項です。

  • 現況で引き渡す案:把握した症状を伝え、誰が引き渡し後の工事を担うのかを確認する。
  • 修理して引き渡す案:工事内容、費用、完了確認の方法、希望する引き渡し日までの段取りを確認する。
  • すでに工事を頼んだ場合:着工・完了の予定と契約内容を伝え、売却の条件と矛盾しないか確認する。

インスペクションで、原因まで分かりますか

お客様

建物のインスペクションを受ければ、どこを直せば雨漏りが止まるかまで分かるのでしょうか。

営業担当

調査の種類によります。不動産取引のルールに沿った建物状況調査だけで、原因や修理方法まで判定できるとは限りません。こちらでは、お手元の報告書があるか、何を確かめたいかを伺います。原因を調べたい場合は、その目的に合う専門調査の範囲や費用を、依頼先に確認してください。

インスペクションは建物の検査・調査を指す言葉ですが、サービスごとに内容が異なります。宅建業法(不動産取引業者の業務などを定める法律)に基づく建物状況調査は、所定の講習を修了した建築士が基準に沿って行う、目視や計測等を中心とする調査です。国土交通省は、不具合がないことを保証するものではなく、欠陥の有無や原因を判定する調査ではないと説明しています。

依頼時には、通常の調査に何が含まれ、追加調査が必要なら何を行うかを確認します。報告書の「調査できなかった」は「不具合なし」とは違います。確認できた部位、できなかった部位、調査日を読み、分からない点は調査実施者に尋ねてください。

「現況渡し」「免責」でも、知っていることは伝えます

現況渡しは、現在の状態を前提に引き渡すという取引上の表現です。それだけで、知っている不具合を説明しなくてよい、売却後の責任がすべてなくなる、とは判断できません。

契約不適合とは、引き渡した物件の品質などが契約の内容に合っていないことです。どの状態を前提に契約したかが重要になるため、東京都の手引きは、知っている不具合を、物件の状況を報告する告知書などで買主に伝え、現況で渡すか修理するかも含めて双方で確認し、契約内容にすることを案内しています。

売主の責任を負わないとする特約(個別に定める契約条件)があっても、知りながら告げなかった事実について責任を免れない場合があります。「現況で売る」と「知っていることを伝えない」は別です。説明しただけで責任がなくなるわけでもないため、告知書と契約書の内容を確認し、個別の法律判断は弁護士などに相談してください。

相談には、この5つをメモしてください

書類が見つからなくても、分からない項目を残したまま相談できます。修理の履歴を家族から聞いた場合は、誰から何を聞き、どこまで資料で確認できるかも添えます。被害箇所の写真は、安全な場所から撮れる範囲にとどめてください。

  • 症状と場所:どの部屋で、水滴・シミなど何を見たか。
  • 時期と条件:最後に確認した日、雨との関係、現在も住んでいるか。
  • 工事の履歴:修理した時期と場所、見積書・請求書・写真の有無。
  • 未確認のこと:原因、工事後の再発、長く空き家で見ていない期間など。
  • 希望条件:売却したい時期、修繕を頼む予定、工事費や現地対応で困っていること。

修理を決める前に、家の状態と希望を伺います

相続した家なら、雨漏りの履歴と名義・残っている荷物を別々に整理します。「相続した家、荷物が残ったままでも売却相談できる?」も参考にしてください。遠方で状態を見ていない場合は、「遠方の空き家を売りたい」の記事で、訪問前に準備できる情報を紹介しています。

売却方法が未定なら「不動産の買取と仲介、どちらが自分に合う?」もあわせてご覧ください。関連記事のリンクは末尾の参考情報に掲載しています。

ブラザーホームは東京23区・千葉・埼玉を中心に、古い戸建てや相続した家も個別に買取を検討します。相談フォームに、所在地と「現在の症状・過去の修理・分からないこと」を添えてください。こちらでご希望を伺い、物件の調査と引き渡し条件の確認を進めます。修理不要での買取や価格・日程を保証するものではありません。

本記事の制度・資料に関する確認日は2026年10月20日です。雨漏りの原因や建物の安全性を判定するものではありません。調査・工事は適切な専門業者に、法律上の責任は契約内容に応じて専門家に確認してください。